ヨコハマのでんき

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お客様の声③~神奈川県産業労働局様~

神奈川県が公募していた「さがみロボット産業特区プレ実証フィールド」(相模原市)など4施設で使用する電力を調達する小売電気事業者に、2018年9月横浜環境デザインが採択された。
今回は、横浜環境デザインを選定して頂いた理由や、神奈川県が目指す分散型エネルギー社会についてお伺いした。

神奈川県の太陽光発電普及のきっかけは、2011年3月東日本大震災による原発事故が発生し、計画停電が実施された中、選挙期間中であった黒岩知事が、繁華街等に人が少なくなり、このままでは神奈川県がつぶれてしまうという危機感を抱いたことが発端であった。当初から再生可能エネルギーの普及に先進的な取組みを行ってきた神奈川県だが、地方の大規模な火力発電や原子力発電による電気を、送電線を使って遠くから運んでくるのではなく、地域でつくって地域でつかう分散型電源である太陽光発電等の普及に取り組んでいる

今回は、2030年度までに県内の電力消費量の45%を消費地の近くで発電する分散型電源で賄うことを目指している神奈川県の取組みについて、産業労働局産業部エネルギー課副課長柳田聡子氏にお話を伺った。

柳田さんは、「特に今年は台風などの自然災害が多く、先日の台風24号では、関東圏で神奈川県は最も多く約18万戸の停電を経験し、太陽の光さえあれば、エネルギーを創り出す太陽光発電の重要性と必要性について改めて県民の方に認識されたのではないか。」と話す。

エネルギーは地産池消の時代へとスローガンを掲げる「かながわスマートエネルギー計画」には5つの柱があり、この計画を推進するために補助事業等を行っている。

1.再生可能エネルギー等の導入加速化
固定価格買取制度(FIT)の買取価格が下がる中、固定価格買取制度を利用しない自家消費型の太陽光発電等を導入する経費の一部を補助する「自家消費型太陽光発電等導入費補助」。

2.安定した分散型エネルギー源の導入拡大
県内の住宅や事業所に新たに太陽光発電設備と併せて蓄電池システムを導入する経費の一部を補助する「蓄電池導入費補助」を始め、「分散型エネルギーシステム導入費補助」、「燃料電池自動車導入費補助」、「水素ステーション整備費補助」、「ワークプレイスチャージング導入事業費補助」。

3.多彩な技術を活用した省エネ・節電の取組促進
省エネと創エネによる年間の一次エネルギー消費量を正味でゼロにする、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の導入費用の一部を補助する「ZEH導入費補助」やネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)の導入費用の一部を補助する「ZEB導入費補助」。既存住宅の省エネを促進するために、省エネ効果が見込まれる窓等の改修工事に対して経費の一部を補助する「既存住宅省エネ改修費補助」。

4.エネルギーを地産池消するスマートコミュニティの形成
小売電気事業者が、県内の事業所等に設置された太陽光発電設備などから電気を調達して、県内の住宅や事業所等に供給するモデル事業を公募し、実施に要する経費の一部を補助する「地域電力供給システム整備事業費補助」。

5.エネルギー関連産業の育成と振興
エネルギー産業への参入促進を図るため、中小企業が行うホーム・エネルギー・マネジメント・システム(HEMS)や水素・燃料電池関連の技術開発・製品開発を支援する「スマートエネルギー関連製品等開発促進事業」。

5.エネルギー関連産業の育成と振興
エネルギー産業への参入促進を図るため、中小企業が行うホーム・エネルギー・マネジメント・システム(HEMS)や水素・燃料電池関連の技術開発・製品開発を支援する「スマートエネルギー関連製品等開発促進事業」。

今回、さがみロボット産業特区プレ実証フィールドほか3施設で使用する電気の切り替えについて、県は、原則として入札方式で行ってきた電気の購入を、初のプロポーザル方式で公募し、電力の地産池消に力を入れている「ヨコハマのでんき」を採用した。

プロポーザルの評価基準には、電力の地産地消の取組みに関する考え方、将来的な目標、再生可能エネルギーによる地産電源の割合、地域貢献などが含まれ、ヨコハマのでんきは、
「電気の素材にこだわり地元にて再生可能エネルギー由来の電力を作っている点」、
「電気を地元の企業に対して供給する地産地消のシステム構築している点」、
「現在の電気の調達先として、県内発電所においては、神奈川県立商工高等学校屋根貸(太陽光)、えびな支援学校屋根貸(太陽光)、また、神奈川県以外の関東圏でも、スマイルソーラー佐野藤岡発電所(太陽光)、藤の咲く丘発電所(太陽光)などを保有している点」といった取組が評価されたと感じている。

まさに、“分散型電源”、“エネルギーの地産地消”を実現したい神奈川県の意向に沿った提案書であり、県の希望する要件を満たすほか、「企業の安定感や地産池消のエネルギーを普及していこうという意気込みが企画書から審査員に伝わったのではないか。」という。

「今後は、農業と太陽光発電の両輪で、農家を下支えするソーラーシェアリングなどにも力を入れ、ソーラーシェアリングの理解を深めてもらうためのセミナーを開催するほか、ソーラーシェアリングの導入に当たり、民間事業者が農家等をワンストップで支援するサービスのプランを「かながわソーラーシェアリングバンク」に登録する取組を進め、ソーラーシェアリングを普及させていきたいと考えている。

来年度も自家消費型の太陽光発電の普及に力を入れていきたい。今年の天災の教訓から、停電などの備えに太陽光発電が改めて有効だということが認識されたので、のぼりやチラシなどを作り、様々な所での啓発活動を、補助金と併せて行っていく。」とのこと。

消費地の近くで発電できる分散型の電源として太陽光発電の普及を図る神奈川県の取組みはまだまだ終わらない。これからも官、民の垣根を越えて、再生可能エネルギーを普及していくことが、自立・分散型のエネルギー源の確保につながり、災害に強い街になっていくと思う。